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2009年10月16日 (金)

サバンナの風に聴く(2) 祖先の血

「ケニアへ毎年行っています」という話をすると、
「そのキッカケは何ですか?」という質問をよく受けます。

私が初めてケニアを訪れたのは2000年の8月。
勤続10周年の特別休暇を使って、2週間のケニアツアーに
申し込んだのが「my first Kenya」でした。
ケニアを選んだ理由…
実は、たいした理由ではありません。
「子供の頃から行ってみたかった場所」だったから。

子供の頃、よく見ていた「野生の王国」という番組の影響
なのでしょうか…「野生動物をナマで見てみたいものだ」と
子供の頃から思っていたからです。
 
D30_8893
【ライオンの家族】マサイマラ国立保護区
 

初めてのケニア、そして初めてのサファリは、アフリカ大陸
最高峰キリマンジャロの麓にある、アンボセリ国立保護区
からスタートしました。

アンボセリは、雨季になると一面の湖となる広大な平地で、
私が訪れた乾季は干上がった砂地状態。想像していた
大草原とは大違いでしたが、それでも野生のゾウの群れや
シマウマなどを見て、大感動をしたものです。

Ke03090025_29
【ゾウの家族】アンボセリ国立保護区
 

その後、いくつかの動物保護区を巡り、ツアーのハイライト、
マサイマラ国立保護区に行ったときに、不思議な感覚に
捉われました。

「何だか、懐かしい…」
 
そのときは、その感覚は「自分だけが感じたもの」と思い、
大して気にしていたワケでもなかったのですが…

帰国後、
ツアーのメンバーで集まったときに、そんな話を
したら、同じような思いをした人がいたのに驚きました。
 
4970_036
【グラント シマウマ】マサイマラ国立保護区

これまで、何度か自分でツアーを組み、延べ30人以上の
人たちをケニアへ連れて行きましたが、やはり同じような
思いをする人がいて、「不思議だなぁ」と思っていたら…

私が敬愛する動物写真家のひとり、小倉寛太郎さんの
写真集「サバンナの風」の巻末に、このようなことが書いて
あるのを見て、驚きました。

 思い起こしてみると、私も初めてこの地を訪れ、雄大で
 豊かな自然景観に接したとき、大きな感動を受けたが、
 その感動には確かに懐かしさが入り混じっていた。
 東アフリカは人類発祥の地、だから祖先の血が呼ぶ
 のだ、と説明する人もいる。素人の冗談半分だけでは
 ない。「(熱帯サバンナこそが)ヒトの脳が大きくなった
 場所なので、脳は今でも熱帯サバンナに似た景観を
 好ましく感じる」(エドワード・ウィルソン)(西田利貞著・
 「人間性はどこから来たか」による)とまじめに説く
 学者もいる。(~小倉寛太郎「サバンナの風」より)

Ke06090004_18
【光と風と雨と】マサイマラ国立保護区

人類の起源については現在でも諸説が唱えられ、
アフリカ起源説に異論を唱える学者もいるそうですが…。

まぁ、その真偽はさておき、写真集の巻末に
小倉さんが
書いた「祖先の血」のお話にはロマンがあり、
実際にサバンナで「懐かしい」という思いをした私には、
それなりの
説得力があるのでした。

サバンナの真ん中にたたずみ「あー、ここを私たちの祖先が
歩いていたのかぁ」と思うと、何とも言えない、壮大な時間の
スケールを感じます。

そんなスケールの中では、私の存在などは微塵にもならない。
そう思うと、自分がとてもちっぽけな存在だと実感すると共に、
「小さいコトで、くよくよしても仕方ないね」と、逆にココロは
とてつもなく大きくなるのでした。

ご先祖さまの血が、自分の心を大きくしてくれる。
だから、私はケニアへ毎年、里帰りをするのかもしれません。

Dsc_0340
【チーター】マサイマラ国立保護区

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