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2009年11月

2009年11月24日 (火)

カピバラが行く(2) ~カピバラとお友だちになろう!~

先日の記事「カピバラが行く(1)」では、元祖「カピバラの湯」である
伊豆シャボテン公園の、お風呂に入るカピバラをご紹介しました。

その後、埼玉県こども動物自然公園では「カピバラ温泉」がオープン
したようで、これもまた行くのが楽しみになりました。
どうやら、カピバラ温泉オープンを記念した「温泉セット」なるものが
限定発売されている様子。内容は、

 小さな木おけにお風呂セットと、入浴剤と手ぬぐい 1500円

…だそうで、これは是非とも買いに行かなければ!と思ってます。

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「早く来ないと、売り切れちゃうよー」
(埼玉こども動物自然公園・旧カピバラ舎のカピバラ)


…というワケで、カピバラ好きな私なワケですが、いちばん最初に
私がカピバラと出会ったのは、長崎バイオパークでした。

バイオパークに行く以前から、カピバラの愛嬌たっぷりの風采は
知ってはいたのですが…長崎の知人を訪ねる機会があって、
なにげに長崎の動物園を調べていたら、「長崎バイオパークでは
カピバラが放し飼いになっている」という情報をキャッチし、

 「カピバラとお友だちになってみたいーっ!」

ということで、長崎に飛んで行ったのでありました。

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「ワタシが長崎のカピバラですたい!」(長崎バイオパーク)

長崎バイオパークは小高い丘を利用した動物園で、その丘を
アンデスの丘に見立てて設計されており、ラマがシンボル的な
動物になっています。

なので、長崎バイオパークに行くと、ゲート前でいきなりラマが
お出迎えをしてくれます。

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「どもー、ようこそいらっしゃいませー」
(長崎バイオパーク正面ゲートに座っていた、お出迎えラマ)

ゲート前で、あたかも飼い主を待つ犬が座っているかのように、
ラマが座っているのでビックリしましたが、長崎バイオパークは
ラマ以外にも、いろいろな動物がほぼ放し飼い状態になっていて、
間近で動物たちを見ることができます。

カピバラは、長崎バイオパークのいちばん奥のエリアにいます。
カピバラゾーンの扉を開けて、中に入ってみると…
カピバラが、すぐ近くをノコノコと歩いているではありませんか!

こんなに大接近できるのであれば、写真を撮らねば…とレンズを
向けてみると、こんな感じで…

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「なに、東京から来たと? サービスしちゃるけんねー」
(長崎バイオパーク:同行者による撮影)


ちゃーんとレンズを向いてくれます。
もちろん、中には撮影を嫌がるカピバラもいましたが…。
そして撮影後には、しっかりとエサをねだられます。

長崎バイオパークでは、給餌をできる動物がいます。
なんと、フラミンゴにもエサをあげることができるんです!!

そうした動物の近くにはエサの販売機があります。
「販売機」といっても、実はガチャガチャで、100円を入れると
エサが入ったカプセルが出て来る、という仕掛けです。


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「ボクも100円玉を持ってたら、買い食いできるのになー」
(エサの販売機を前に、つぶやいているカピバラ)


写真を撮らせていただいているので、当然ギャラをお支払い
しなければ…ということで、私もガチャガチャからエサを買い、
カピバラさんたちに「お近付きのしるしに」とあげてみました。

Imgp3676
「もっとちょーだいっ!!」(同行者による撮影)

この日は時おり雨が降る空模様だったので、地面はドロドロ。
つまり、カピバラさんたちの足もドロドロ、というワケで…
その足で、こうして乗っかってくるワケですから、私のジーンズも、
ジャケットも、そしてカメラも(!)ドロドロになっちゃいました。

上の写真を見ると、カピバラはかなりガッついて来ているように
見えますが、実際は案外あっさりしたもので、エサのペレットを
数粒食べると「ありがとねー」という感じで、行ってしまいます。

どうやらペレットはおやつ程度のもので、主食である草の方が
カピバラたちは好きなようです。

カピバラは、お尻のあたりをなでられると気持ちが良いらしく、
なでてあげると「キュルルル、キュルルル」と小さくなきながら、
すり寄ってきてくれます。やはりエサよりもコミュニケーションが
大切ですね。

前回、バイオパークのカピバラに会いに行ったのが、2006年の
12月でした。それ以来、会いに行っていないのですが、今度の
12月に2年ぶりに会いに行く予定です。

その間に、長崎バイオパークにも「ざぼん湯」のカピバラの湯が
できているようなので、その様子を見るのも楽しみです。

【カピバラが行く 続編はコチラ!】
カピバラが行く(1) ~カピバラの湯
カピバラが行く(3) ~長崎バイオパーク特別編
カピバラが行く(4) ~埼玉こども動物自然公園編

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2009年11月20日 (金)

ぞうさん

先日、新聞でこんな記事を見つけました。

 童謡「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」の作詞者として知られる
 詩人のまど・みちおさんが16日、100歳の誕生日を迎えた。

「ぞうさん」は、誰もが知っている童謡。動物園でゾウの所にいると、
小さい子供や、子供を連れた親御さんが「ぞーさん、ぞーさん♪」と
歌っているのを、必ずと言って良いほど耳にします。

20090919chausuyama_d30_9547
【アジアゾウ】長野市茶臼山動物園

まど・みちお氏の「ぞうさん」は、

 ぞうさん
 ぞうさん
 おはなが ながいのね
 そうよ
 かあさんも ながいのよ

 ぞうさん
 ぞうさん
 だあれが すきなの
 あのね
 かあさんが すきなのよ

…と、文字にすると非常にシンプルなものです。

歌い継がれている童謡は数多くありますが、多かれ少なかれ、
何らかのストーリー性があるものです。

…が、どうでしょう、この「ぞうさん」は。

ストーリーと言うにはあまりに簡潔すぎます。
まど・みちお氏に失礼を承知で、試しにこの詩を要約してみても、

 「ぞうさん、キミは鼻が長いんだねぇ」
 「そうだよ、ボクも長いけど、母さんだって長いんだよ」
 「ぞうさん、キミは誰が好きなの?」
 「うんとね、母さんが好きなんだよ」

…と、ほぼ原文通りにしかなりません。
つまり、修飾や情緒を付け加えている言葉がほとんどないのです。

ただ、この詩と、サバンナで見るゾウを重ね合わせてみると…
実に壮大な内容を含んでいるように思えてくるのです。

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【アフリカゾウの親子】(撮影地:ケニア・サンブール国立保護区)

まず1番の歌詞ですが。

「ぞうさん おはなが ながいのね」という呼びかけに対して、
「そうよ かあさんも ながいのよ」と応えています。

言うまでもなく、ゾウの最大の特徴はその長い鼻にあります。
それを単純に指摘したところ、その答えは「母さんも長いよ」です。
普通だったら、「長いから便利なんだよ」とか、そういう答えが返って
きそうなものですが…。

「母さんも長い」ということは、つまり、その「母さんの母さんも長い」
というワケで、そのまた「母さんの母さんの母さんも長い」ということ。

「進化」というとてつもなく長い時間を経て、脈々と受け継がれてきた
自然の摂理を表現しているように、私には思えるのです。

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【アフリカゾウの家族】(撮影地:ケニア・サンブール国立保護区)
進化の結果、ゾウの四肢は巨大な体を支える役割に特化し、鼻が手の役割を担うようになりました。

そして2番の歌詞。

「ぞうさん だあれが すきなの」という問いかけに対して、
「あのね かあさんが すきなのよ」と答えています。

ゾウは母系家族で群れをつくり、子供はいつもお母さんと一緒です。
母親と子供がいつも一緒にいる動物は他にもあり、珍しいことでは
ありませんが、ゾウは高度に社会化された群れをつくっており、
子供は常に親たちから守られ、そして教えられながら育ちます。

サバンナで子ゾウを見つけると、その可愛いしぐさを撮りたくて
レンズを向けるのですが、たいていは傍にいる母親が自分の影に
子供を追いやって隠してしまうため、なかなか撮ることができません。

「ぞうさん」の歌詞の「あのね かあさんが すきなのよ」というのは、
こうした母子ゾウの強い絆と愛情を表しているように思えます。

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【移動中のゾウの群れ】(撮影地:ケニア・アンボセリ国立公園)
群れの真ん中に子供を入れて守りながら、移動している様子がわかります。

夢がいっぱいの童謡の歌詞に、アレやコレやと解説をつけるのは
野暮なことかもしれませんが、「まど・みちお氏が100歳に」という
新聞記事を見て、改めて「ぞうさん」の歌詞を思い起こしてみたら、
「実は奥深い詩なんだなぁ」と思ってしまったのでした。

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2009年11月16日 (月)

カピバラが行く(1) ~カピバラの湯~

先日「マーラでございます」という記事で、「マーラはネズミの仲間」という
ことを書きました。マーラは柴犬ほどの大きさになりますから、かなり
巨大な「ネズミの仲間」ですが、実はもっと大きな「仲間」がいます。

それは…カピバラです!

クレーンゲーム(UFOキャッチャー)で人気になった「カピバラさん」という
キャラクターもあるくらいなので、同じく大型のネズミの仲間(げっ歯目)
である「マーラ」に比べると、カピバラの知名度は高いかもしれません。

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「ふーん、どうせ、ボクの知名度は低いもーん」by マーラ
(撮影:都立井の頭自然文化園)

あら、またマーラさん登場(笑)

いや、今回はマーラの紹介ではなく、カピバラの紹介なので…
マーラさんは、また新しい写真が増えたらご紹介しますから、
いじけないでね。

というワケで、カピバラさんにご登場いただきましょう!

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「ハイ、ボクがカピバラです」(撮影:いしかわ動物園)

まぁ、なんてカワイイんでしょう~!

…と思いますが、「地球上最大のネズミ」だけあって、けっこうデカいです。
大きさは1mから1m30cmくらい。大きな顔と胴体なので、寸法以上に
大きく見えます。

でも、このズングリとした体と、なんともトボけた顔つきは、無条件に
「カワイイ」と思わせる魅力を持っていますね!!

野生のカピバラは、南米アマゾン川流域の水辺を中心に住んでいて、
なんとネズミの仲間なのに泳ぎが得意!
足には、ちゃんと水かきのようなものまでついています。

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「でも、日本は寒いから暮らしにくいんだよね。ムシャムシャ…」
(撮影:いしかわ動物園)

そうなんです、泳ぎは得意だけど、寒さには弱い…
ということで、日本では冬場は「お風呂」に入るカピバラがいるんです!

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「ハイ、カピバラの湯でございます」(撮影:伊豆シャボテン公園)

伊豆シャボテン公園のカピバラは、みんなお風呂が大好き。
子供のカピバラは、湯船(?)が深くて沈んでしまうので、足を踏ん張って
お湯に浸かっています。

踏ん張りながらも、お湯に浸かっているその姿がまたカワイイですね。

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「オトナは底に足が届くけど、ボクは届かないからー」

私たちはお風呂に入るとき「肩まで浸かる」と言いますが、カピバラの
場合は「ハナまで浸かる」という感じです。

「お風呂に浸かるカピバラ」は、伊豆シャボテン公園が有名ですが、
最近では他の動物園でも見ることができます。

日本でいちばん多くのカピバラを飼育している長崎バイオパークでは、
2008年から「お風呂」が登場。
また、2009年11月より新しいカピバラ舎ができる、埼玉県こども動物
自然公園でも、新カピバラ舎にはお風呂が付いているようです。

ちなみに伊豆といえば温泉ですが、伊豆シャボテン公園にあるカピバラの
お風呂は「温泉」でありません。
飼育係員のお話によると、温泉の成分がカピバラたちにどんな影響を
与えるかわからないので、水道水を使用しているとのことでした。

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「温泉じゃなくても、気持ちイイもんねー」

もう、目まで閉じちゃって…ホントに気持ち良さそうです。
ちなみにこの時、撮影していた私は寒さでブルブル…でした。

「でも、お風呂から上がったら、湯冷めしちゃうんじゃない?」
…という心配もありますよね。でも大丈夫!

伊豆シャボテン公園のカピバラたちは、お湯がぬるくなってくると、
お風呂からノコノコと上がってきて、電熱灯がついている小屋の中で
体を寄せ合い、濡れた体を乾かしながら暖をとっていました。

その外見も動きも、まさに「癒される~」という感じのカピバラたち。

そんなカピバラとの最初の出会いは、長崎バイオパークでした。
「長崎バイオパークでは、カピバラが放し飼いになっている」という
情報を聞きつけた私は、いても立ってもいられずに長崎まで飛んで
カピバラに会いにいったのでありました。

そのときの様子はまたの機会に紹介することにしましょう。
お楽しみに!!

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「ボクが長崎のカピバラ。待っとっとよー(※)」
(撮影:長崎バイオパーク) 
※=待ってるよー

【カピバラが行く 続編はコチラ!】
カピバラが行く(2) ~カピバラとお友だちになろう
カピバラが行く(3) ~長崎バイオパーク特別編
カピバラが行く(4) ~埼玉こども動物自然公園編

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2009年11月12日 (木)

サリーとタレック ~第2話 キャンプにヒョウがいる!~

「サリーとタレック」第2話です。

前回の第1話では、愛媛県立とべ動物園でメスのヒョウ「サリー」が
誕生したことをご紹介しました。

今回は、もう1頭のヒョウ「タレック」のお話です。

タレックは現在、ケニアのナイロビにあるナイロビ動物孤児院にいる、
オスのヒョウです。

タレックは2006年9月生まれ。
今では立派なヒョウになり、動物孤児院の人気者です。
このタレックと私との出会いは、まさに「運命的」と言えるものでした。

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【タレック】今は立派なヒョウになりましたが…

【第2話 タレックがやってきた~キャンプにヒョウがいる!?】

2006年9月上旬、マサイマラ国立保護区に隣接したキャンプサイトを
ベースにして、私はいつもの通り写真を撮っていました。
ある日の夕方、サファリからキャンプサイトに帰って来ると、待っていた
キャンプの料理を担当しているコックのボニーさんから、

 「だいぴんさん、そこにレオパード(=ヒョウ)がいるよ!」

…と、声をかけられました。

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【ボニーさん】キャンプの時には、いつもお世話になっているコックさん

 「え!?レオパード? それも『そこ』にいるって!?」

それにしても肉食動物、それも大型のヒョウが「そこにいるよ」だなんて、
ボニーさんもノンビリしているよなぁ。それとも、いつものジョークかな?
…と思って、「??」という顔をしていたら、ボニーさんがさらに

 「そこのゴミ捨て場にいるから見に行っておいでよ」

と言うので、「まぁ、ジョークだろうな」と思いつつ、何か面白いものが
あるんだろうなぁ、と、キャンプサイトの端にあるゴミ捨ての大きな穴に
近づいていくと…

 「ンギャー、ンギャー」

何だか動物の声、それも明らかに動物の子供の声が聞こえてきます。

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【ゴミの穴】ここから、声が聞こえてくる…(この写真は後日撮影したもの)

 「ん? なにがいるんだ!?」

駆け寄って中をのぞいてみると…
穴の底で、小さな茶色いかたまりがヨタヨタと歩きながら、鳴き声を
あげているではありませんか。

明らかにネコ科の動物。でも模様はライオンでもチーターでもない…
これはヒョウだ!ヒョウの子供だ!!

おとなのヒョウでさえ、ヒョウは「なかなか出会えない動物」のひとつ。
ましてや、子供のヒョウは、滅多に遭遇できるものではありません。
そんなヒョウの子供が目の前にいるなんて…

「嬉しい」という以前に、まずはビックリです。
しかし、そもそも、なんでこんな穴にヒョウの子供がいるのか!?

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ヒョウの子供は、このような状態で穴に落ちていました。

そして次の瞬間に思ったことは、

 「いったい、この子をどうすれば良いんだろう?」

でした。

既に時間は夕方。周囲はだんだん暗くなってきます。
マサイマラの夜は、フリースが必要なくらいに冷え込みます。
さらに悪いことに、雨が降り出しそうな雲行きになってきました。

ヒョウの子供は、ゴミの穴の底をヨタヨタと歩きながら、大きな声で
鳴いています。これから冷えます。雨も降ってきそうです。

どうすれば良い?救い上げる?放っておく?

とりあえず、ヒョウの子にとって危険が無いかどうかだけ確認し、
その場を離れて、コックのボニーさんたちの所に戻り、ボニーさんや、
ドライバーさんたちと、その子供をどうすれば良いかを相談しました。

彼らの話では、

 「母親が狩りにいく時は、子供を隠して置いておく習性がある」
 「その子供は、隠れ場所からヨタヨタと歩き出してしまった」
 「そして、誤ってゴミ穴に落ちてしまった」

ということが推察できるとのこと。そのいっぽうで、

 人によっては、ヒョウは家畜を襲う「害獣」と見る人もいるので、
 その子供も、地元の人に見つかると殺される可能性がある。

という話も出ました。
「え?そんなことってあるの?」と思いましたが…

もちろん、ヒョウに限らず野生動物を殺すことは、たとえ地元の人で
あっても禁止されています。しかし、家畜を失うことは死活問題でも
あります。ですから、たとえ子供であってもヒョウを殺してしまう人も
いるのだそうです。

そして…「助けるかどうか?」と、みんなでさんざん迷った結果、

 とりあえず、今夜は放置して母親が迎えに来るのを待とう

という結論に至りました。

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まだ目がひらいていません。生後まだ数日と思われます…お母さんはどこに?

外は雨が降り出し、気温もグっと下がり、かなり寒い状況です。
そんな中にヒョウの子供を放置するのは、私たちにとってもつらい
ことでしたが、何よりも母親が現れるのがベストなのですから、
ここはグっと堪えて母親を待つことにしたのです。

キャンプサイトで食事をしているときも、遠くからヒョウの子供の
「ンギャー、ンギャー」と母親を呼ぶ鳴き声が聞こえてきます。
お腹を空かせているだろうと思うと、食事ものどを通りません。

テントの中で寝袋にくるまって寝ているときも、やはり鳴き声は
止むことなく聞こえてきます。

  寒いんだろうなぁ、不安だろうなぁ…
  できることなら、この寝袋の中で暖めてあげたいけど…

そんなことを考えながら、母親が早く来てくれることを祈りつつ、
眠れないままに明け方を迎え…ようやくウトウトし始めたのも
つかの間、ドライバーのジェームスが上げる大声が聞こえ、
「何事か!?」と飛び起きたのでありました。

【つづく…】

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2009年11月 9日 (月)

マーラでございます ~その、後日談~

先日、「マーラでございます」という記事の中で…

埼玉県こども動物自然公園では、マーラが園内で放し飼いに
されているらしい(!)ので、是非行って、お友達になってみたいと
思っています。

…と、書きましたが。

早速行ってまいりました、埼玉県こども自然動物公園へ!
もちろん、最大の目的は「マーラとお友だちになること」でしたが。

ところが。

園内をくまなく探しても、マーラはいません。
いや、マーラはいたのですけれど、いたのは柵に囲まれた中で…

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【マーラがいたのは、この中でした】

メインの通りからはちょっと離れた、裏側みたいな場所にいて、
マーラたちはちょっぴり寂しげでした。

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【外に出られなくて、つまんないなー】

園内には、11月21日からの新施設オープンに向けて工事箇所が
あるため、もしかしたら事故防止のために「自由お散歩禁止令」が
出ていたのかもしれません。

ちょっと残念でしたが、埼玉こども動物自然公園は動物がとても
近い距離で見ることができるので、楽しかったです。
「公園」というだけあって、広場がたくさんあって、家族いっしょに
休日をノンビリと過ごすには、とても良いところだと思いました。

11月21日オープンの「新カピバラ・ワラビー舎」ができたあとに、
また訪れてみたいと思います。

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【遊びにきてねー by オオカンガルー】

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2009年11月 7日 (土)

マーラでございます

私が最近、気になる動物…マーラ。

「”ラーマ”じゃないの?」
 …それって、マーガリンの名前でしょ?動物じゃないし。

「あ、南米アンデスにいる、アレね?」
 …それは動物だけど、もしかして「ラマ」のこと?

うーん、知名度イマイチ。
googleで「マーラ」を検索してみると、作曲家の「マーラー」の方が先に
出て来る始末。マーラがいる動物園はけっこうあるんだけど…

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「いいもん、どうせ、誰もボクのこと知らないんだも~ん!」

あー、マーラくん、イジケないでぇ~
後ろを向いていたら、皆さんに紹介できなでしょ。

はい、こっち向いて、自己紹介しましょ。

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「マーラでございます」

おー、なかなか優しい顔つきじゃないですか(…と、私は思う)。

しかし、このマーラくんを撮ろうとカメラをじーっと構えていると、
周囲からこういう声をよく聞きます。

 「これ、ワラビー(=小型のカンガルー)じゃない!?」
 「いや、ウサギの仲間じゃない!?」

…なるほどねぇ、確かにちょっと似ているところはあるかも。
「なんで、こんなところにイヌがいるの?」という声を聞いた時には、
思わず吹き出してしまいそうになりましたが(笑)

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「ふーん、どうせ知名度、低いも~ん」

あ、またイジケちゃった。

では、マーラくんをご紹介しましょう。

マーラは南米アルゼンチンの中部・南部、いわゆる「パタゴニア」と
呼ばれる地帯の草原に住む動物です。英名「Patagonian cavy」は、
「パタゴニアのテンジクネズミ」という意味で、実はカンガルーでも
ウサギでも、ましてやイヌの仲間ではなく、なんと!「ネズミの仲間」
(げっ歯目)なのです。

大きさはシバ犬などの中型犬くらいあります。
ずいぶん大きなネズミの仲間ですねぇ…

とはいえ、実は地球上にはもっと大きな「ネズミの仲間」がいます。
何だかわかりますか? その動物はまた別の機会に紹介しましょう。

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「エヘヘ、そういうワケで、マーラでございます」

実はこのマーラは一夫一婦制で、生涯同じカップルで過ごすとか。
動き方はウサギやカンガルーに似ていて、発達した後脚で草原を
飛び跳ねて動き回る姿から、英語では別名「Patagonian Hare」
(パタゴニアのノウサギ)とも呼ばれています。

たしかにこの大きな耳、大きな目で草原を飛び回っていたら、
ウサギと間違えても不自然ではないでしょう。

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「そんな難しいハナシを聞いてると、眠くなっちゃうよ」

あらまー、そんなに鼻の穴を全開にしてあくびをしなくても…

しかし、この歯を見てみると…ネズミに似ていますよね?
ネズミの仲間を意味する「げっ歯目」というのは、その名の通り
この「歯」に特徴があります。

「げっ歯目」の動物は、伸び続ける門歯を持っているのが特徴。
何かをかじることによって門歯は削られて、長さが保たれます。

さて、そんなマーラくんですが。

じーっと見ていると、けっこういろんな表情を見せてくれて、
なかなかカワイイんです。

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「カワイイだなんて、照れちゃうじゃんかねー」

…ってな感じで。

愛嬌もありますが、やはり大きな眼がマーラの魅力。
そんな瞳でじっと見つめられると、思わずシャッターを切りたく
なってしまいます。

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「こんな感じですかねー、どう?」

いいねぇ、その感じ(笑)

でも、知ってはいても…やはりネズミの仲間には見えない。
もし、ネズミを絵に描くとしたら、耳は小さく描くだろうし、
小さくて点のような眼を描くだろうし。

マーラはネズミらしくない、ネズミの仲間ですね…というか、
この大きさで「ネズミそっくり」だったら、ちょっと怖いですけど。

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「マーラは、マーラなんだも~ん」

その優しい瞳で、なかなかフォトジェニクなマーラです。
これからけっこう、マーラにハマっていきそうな気がします。

さて、ここまでの写真は全て東京都立井の頭自然文化園で
撮影したマーラですが、他の動物園でもマーラに出会えます。

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【長野市茶臼山動物園のマーラ】

茶臼山動物園のマーラも、やはり「眼力」が武器ですね。

そして、コチラは…。

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【いしかわ動物園のマーラ】

後ろ姿も、なかなかいい感じ。
この姿は、やはりウサギっぽいですねぇ。

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【愛媛県立とべ動物園のマーラ】

横顔もなかなか端正で素敵です。

とべ動物園のマーラは、クロクモザルとオオホウカンチョウ
(キジの仲間)と同居しています。

「サル」と「ネズミ」と「キジ」が仲良く(?)同居しているという、
よく考えてみたら、ちょっと変わった環境ですね。

ちなみに、埼玉県こども動物自然公園では、マーラが園内で
放し飼いにされているらしい(!)ので、是非行って、お友達に
なってみたいと思っています。

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2009年11月 3日 (火)

野生の動物と、動物園の動物

「ケニアで野生動物の写真を撮っています」

…という話をすると、

「じゃぁ、動物園には行く気にならないでしょう?」

…と言われることが、ときどきあります。

もちろん、私の答えは「いえ、そんなことはありません」なのですが、
それは建前でも照れ隠しでもなく、本音なのです。

なぜならば、動物園に行っても「野生の動物」に出会えるからです。



日本にはたくさんの動物園があります。

(社)日本動物園水族館協会に所属している動物園だけでも、90もの
動物園があり、水族館まで合わせると、その数は150を超えます。
(2008年6月1日現在 平成19年度(社)日本動物園水族館協会事業報告書による)

これは、ひとつの国にある動物園の数としては、世界でもトップクラス
なのではないでしょうか。動物を間近で見られる動物園が、私たちの
身近な所にこれだけあるというのは、とても幸せなことだと思います。

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【多摩動物公園のライオンバス】~動物園は動物を身近に感じられる場所

150以上の動物園、水族館があるとはいえ、その規模はさまざま。
多摩動物公園、よこはま動物園ズーラシアのように広大な敷地の
動物園もあれば、地元市民の「憩いの場」のような小さな動物園も
あります。

私がこれまでに訪れた動物園・水族館は、全国150以上ある内の
ほんのわずかですが、それぞれに特徴や趣きがあるので、私は
大きな動物園、小さな動物園のどちらも好きです。

Dsc_1449
【羽村市動物公園(東京都)の入口】子供たちの大きな夢を迎える、小さなゲート

どの動物園にも、魅力的な動物たちがたくさんいます。
そして、どの動物たちも豊かな表情を見せてくれます。

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【フェネック】 今日も平和な時間が過ぎていく… 都立井の頭自然文化園(東京都)

動物園の動物たちには、どことなくノンビリした雰囲気があります。
それは人間に飼育されているから、ということもあるでしょうし、
他の動物に襲われる危険がないから、というのもあるでしょう。

しかし、野生動物たちが常にピリピリとしていて、緊張した表情
ばかりなのか、というと、決してそんなことはありません。
野生動物たちも、動物園の動物たちと同様、実にノンビリとした
姿を見せてくれます。

D30_8275
【グラント シマウマ】 鼻の穴を広げて前脚を伸び~っ! ケニア・マサイマラ国立保護区

野生動物とえいば、私の場合はケニアのサバンナに住む動物しか
自分の眼で見たことはありませんが、少なくともサバンナと動物園の
動物たちを見比べてみた場合、彼らが見せてくれる普段の表情には、
大きな違いはないと思います。

つまり…

動物園の動物だからといって、特別にノンビリした表情なのではなく、
その姿はその動物が本来持っている自然な姿のひとつ。
動物園では、そうした姿を間近で見ることができる、ということなのです。

先日、多摩動物公園で写真を撮っていた時のこと…。

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【アムールトラのシズカちゃん】東京都立多摩動物公園

カメラのファインダーを覗いて、シャッターチャンスをじっと待っている
私の横で、子供がこんなことをつぶやいていました。

 「動物園の動物って、かわいそう…」

その子は「野生動物だったら、広いサバンナや森の中を自由に
走り回れるのに、こんなに狭い空間で『野生の自由』を奪われて、
かわいそうだ」…ということを、たぶん言いたかったのでしょう。

たしかに動物園の動物や鳥たちは、広いサバンナや深い森を走り
回ったり、高い空を飛びまわったりはできません。

でも、「野生の自由」が無い代わりに、他の動物から襲われることも、
食べる物の心配もなく生きていけることは、動物園に住む動物たち
だからこそ得られる「自由」であることも、また事実です。

そう考えると、動物園にいる動物たちが「かわいそうか」というと、
必ずしもそんなことはないように思います。

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【シンリンオオカミ】富山市ファミリーパーク

それ以上に、動物園の動物たちは、野生動物と私たちをつなぐ
「野生動物からのメッセンジャー」という大きな役割を担っています。

動物園に行って、そこにいる動物たちが地球のどこかの草原や森を
飛び回っている姿を心に描いたとき…

そこまで大げさなことではなく、「こんな動物が野生にいるんだ…」と
思うだけでも、いや、ただ単に「この動物、カワイイ!」と親しみを
持つだけでも…

その時、目の前にいる動物を通して、野生に生きている動物たちから
「ぼくらは野生でも生きているんだよ!」というメッセージを受け取って
いるのです。

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【ユキヒョウの子供】野生のものは約5千頭と言われています 都立多摩動物公園

私たちの身近には、多くの動物園があります。ぜひとも動物園へ
気軽に足を運び、そして、たくさんの「野生動物からのメッセージ」を
受け取ってください。

それはきっと、心豊かで楽しい時間になるはずですから!

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