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2010年7月22日 (木)

サバンナの風に聴く(13) 草食動物の共存(3)

アフリカのサバンナには、多くの種類の草食動物がいます。
彼らは草原の植物を上手に「食べ分け」して共存ている、というお話の
第3回目。前回は「体の大きさで食べ分けをしている」ということで、
大型の草食動物であるキリンやクロサイ、そして食べ分けどころか何でも
食べてしまうゾウののお話をしました。

今回は、サバンナの草食動物の主役と言うべきアンテロープ(ウシ科の
仲間たち)とシマウマなどについて、お話することにしましょう。

D30_1934
サバンナの草食動物で、もっとも数が多いのが、ヌーとシマウマです。

サバンナの草食動物でもっとも種類も数も多いのがアンテロープ類です。
そのうち最大のものがエランド。

D30_8565
ども、エランドです。

この写真だと比較するものがないので、その大きさがわかりにくいですが、
エランドの肩高は大きいもので180センチ以上、体重は900kg以上にもなり、
大きさはクロサイと大差はありません。(体重は全然違いますが)

ちなみにこのエランド、体が大きい割には大変臆病で、少しでも近づくと
すぐに逃げてしまう、撮影がとても難しい動物のひとつでもあります。

次に大型なのがコチラでしょう。

D31_2423_2
ハート型のお鼻が自慢です。

かわいいお鼻のウォーターバックです。顔つきはシカによく似ていますが、
ウォーターバックもウシ科の動物。オスのツノは、かなり立派です。

エランドやウォーターバックを便宜的に「大きなアンテロープ類」という
グループにすることにします。そうなると、次は「中型のアンテロープ」
ということになるのですが、こちらはこの後の説明をしやすくするために、
中型Aグループ」と「中型Bグループ」と分けることにします。

中型Aグループ」の代表的な動物はコチラ。

D31_2254
サバンナでもっとも数が多いのは、僕たちで~す。

はい、サバンナの代表的動物といえば、なんといってもこのヌーです。
野生動物の王国、ケニアのマサイマラ国立保護区と、マサイマラに隣接
している隣国タンザニアのセレンゲティ国立公園には、150万頭前後の
ヌーがいて、全草食動物の半分近くの数を占めています。

たぶん、マサイマラやセレンゲティに限らず、東アフリカのサバンナ全体
でも、このヌーが一番多い動物だということは間違いないでしょう。

アンテロープ類ではありませんが、「中型Aグループ」にはシマウマも
仲間に入れることにします。

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草食動物といえば、僕らを忘れてはいけませんよ(グラントシマウマ)

シマウマもサバンナでよく見かける草食動物で、マサイマラとセレンゲティ
地域では、草食動物全体の2割弱を占める数です。

そして、忘れてはならないのはこの動物たち。

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ウシ科のアンテロープ?…それよりもウシに近いのは僕らだよ。

そう、その名も「牛」の文字が付くアフリカスイギュウ(バッファロー)。

サバンナで「もっとも注意しなければならない動物」というのが、実は
このバッファローです。安易に近づくと、まさに闘牛のように突進して
くるのだとか…優しそうな顔つきをしているのですけど。

ちなみにサバンナでの「要注意動物」というのは、バッファローの他には
カバ、ゾウになります。ライオンやチーターではないのですね。

さて、ヌー、シマウマ、バッファローを「中型Aグループ」としたら、
次は「中型Bグループ」です。

中型Bグループの代表はこの動物たちです。

D31_2764
僕らはトムソンガゼル。「中型」というより、小柄なんだけどね。

トムソンガゼルも、サバンナで最も多く見かける草食動物のひとつ。
その数はシマウマよりも多いのですが、あまりに当たり前に見られるのと、
小柄の草食動物ということもあってか、だんだん視界に溶け込んでしまい、
だんだん眼に入らなくなって…

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なぬ~!?眼に入らないとは失礼な!

すみません…でも、草食動物の「共存」を語る時に、外すことができない
動物がこのトムソンガゼルなんです。

トムソンガゼルのほかに、Bグループには…

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なにか、面白いことないかなー。今日もヒマだなぁ…

…とでも言っていそうなこの動物、インパラにも入ってもらいます。

そしてアンテロープ類以外から、この動物にもBグループに入ってもらう
ことにしましょう。

D30_8753
ども。イボイノシシと申します。

イボイノシシも、数少ない「アンテロープ以外の草食動物」のひとつです。
もちろんイノシシの仲間で、いつも家族一緒に仲良くしています。

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やっぱり、平和な家族がいちばんだよね。

というワケで、まとめると、以下のようなグループに分けました。
 (1)大きなアンテロープ類 エランド、ウォーターバック
 (2)中型Aグループ →ヌー、シマウマ、バッファロー
 (3)中型Bグループ →トムソンガゼル、インパラ、イボイノシシ
この他にも草食動物は数多くいるのですが、説明をしやすくするために、
とりあえずこの3グループでお話をすることにします。

実は、これがそのまま「食べ分け」の分類にもなっているのです。

(1)大きなアンテロープ類
体格が大きいので草を主食とはせず、低木の葉を中心に食べています。
むしろキリンやサイに近い「食べ分け」の仕方です。

(2)中型Aグループ
地面に生えている、背の高いイネ科の草を中心に食べています。
しかし、Aグループの中でもさらに「驚きの食べ分け」をしています。

(3)中型Bグループ
ヌーやシマウマたちが食べた後に、地面に生えてくる柔らかい草を
口先で選びながら食べています。

…と、まとめて説明してしまえばコレでおしまいなのですが、こうした
「食べ分け」のために、それぞれの体には特徴がある、というお話を
しなければ面白くありませんね。

今回も「まだまだ続く」という感じなので、この続きは次回にすること
にしましょう。


【「草食動物の共存」つづきとこれまでの記事】
草食動物の共存(1)はコチラ
草食動物の共存(2)はコチラ
草食動物の共存(4・最終回)はコチラ

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