« サバンナの風に聴く(12) 草食動物の共存(2) | トップページ | サバンナの風に聴く(13) 草食動物の共存(3) »

2010年7月19日 (月)

小さな動物園から(1) 桐生が岡動物園

日本には150ほどの動物園と水族館があります。そのうち動物園は
90ほど。ずいぶんとたくさんあるものです。

これほど小さい国に、こんなにたくさんの動物園・水族館がある…
というのはちょっとした驚きです。ちなみに世界で動物園と水族館が
いちばん多い国はアメリカ。日本はその次に多いそうで、日本の次に
ドイツ、オランダ…と続いているようです。

しかし…「そんなにたくさんあるの?」と実感が湧かないというのが
実際のところです。日本には旭山動物園、上野動物園、多摩動物公園、
よこはま動物園ズーラシア、東山動物園、天王寺動物園など、有名な
動物園も多いですが、それらは大規模で施設も立派で、入園者も多い
動物園。そんな動物園が90もあるとは思えないは当然のことです。

実は、90もある動物園の多くが上野動物園や天王寺動物園のような
大規模動物園とは決して言えない、小さい動物園なのです。

そんな動物園のひとつ、桐生が岡動物園へ行ってきました。

群馬県の北東部、栃木県との県境に近い桐生市。
桐生が岡動物園は、桐生市の外れの小高い丘にある市立動物園です。

市立動物園とはいえ、珍しい「入園無料」の動物園。
そのため、動物園によくある立派なゲートもなく、近所の公園にでも
入るような気軽な入り口です。

Kiryugaoka_r0012966
桐生が岡動物園の入口(北口)、もちろん出入りは自由です。

桐生が岡動物園は昭和28年開設。それ以前からも、現在の動物園がある
桐生が岡公園には、なんと大正時代から動物が展示されていたそうで、
実は非常に歴史がある動物園です。

とても小さな動物園で、動物を見て回るだけならば1時間もかからずに
園内を1周することができてしまいます。

Kiryugaoka_r0012986
ほのぼのとした、この入口の絵が楽しさをより増してくれます。
(動物園南口のゲート)

駐車場に近い北口から入ると、最初にペンギンが出迎えてくれます。

Kiryugaoka_d31_0765
やぁ、桐生が岡動物園へようこそ! (フンボルトペンギン)

園内には子供たちに人気のキリンやシマウマ、そしてライオンまでいて、
特にキリンは桐生が岡動物園で繁殖にも成功しており、昨年、一昨年に
生まれたまだ小柄で可愛いアミメキリンを見ることができます。

その他には、ニホンジカとか…

Kiryugaoka_d30_6103
トウキョウから来たの?遠くから、よく来たねぇ… (ニホンジカ)

私が好きなマーラくんとか…

Kiryugaoka_d30_6053
あのデカいカメラを持った人、ちょっと怪しくな~い? (マーラ)

可愛い動物、お馴染みの動物たちが小さな園内のあちこちにいます。

もちろん、動物園の人気者ナンバー1といえば…

Kiryugaoka_d30_6187
ゾウもいますゾウ…って、オヤジギャグ!? (アジアゾウ)

日本で5番目に長寿のアジアゾウ、イズミさん(54歳)もいます。

そんな中で目立っていたのが立派なクモザル舎。
園内のほぼ中央に位置していて、ダイナミックに文字通り「飛び回る」
クモザルたちを運動場の上と下、そして観察窓から間近に見ることが
できます。

Kiryugaoka_d30_6294
クモザル、といえばこのスタイルだよね。

クモザルは6頭。運動場をホイッホイッと飛び回る姿もさることながら、
間近でみられるので、それぞれの個性がわかってとても楽しいのです。

中でもいちばん個性的だったのが、このクモザル。

Kiryugaoka_d30_6069
♪Billie Jean is not my lover…♪

まるで歌っているようです。彼の動きを見ていると、なぜか私の頭の
中に浮かんだのはマイケル・ジャクソンの「Billie Jean」の曲…。

Kiryugaoka_d30_6072
Beat it~♪ Beat it~♪

うーん、同じくマイケルの「Beat It」でもイケるかもしれない。

…と、実はこれはもちろんマイケルの真似をしているワケではなく、
歌っているワケでもありません。どうやら彼は自分の手を舐めては噛む、
というクセがあるらしく…

Kiryugaoka_d30_6082
あんぐっ…

その仕草が、「熱唱するマイケル」を連想させたのでした。

Kiryugaoka_d30_6079
あら、見てたのね~

そんなクモザルたちの中に、こんな光景が…

Kiryugaoka_d30_6086
これはいったい??

もう少し近づけて見てみると…

Kiryugaoka_d31_0834
もしかして、赤ちゃん!?

そう、そうなんです。
小さな小さな赤ちゃんが、お母さんの腰にしっかりとしがみつきながら
ウトウトと寝ていたのです。

Kiryugaoka_d31_0838
かぁちゃんの背中って、気持ちいいんだ…

小さい子供なのに、飛び回るお母さんの腰からも離れません。途中で
落っこちてしまうんじゃないか、とハラハラしちゃうのですが…

Kiryugaoka_d31_0851
「猿も木から落ちる」って、聞いたことあるけど…落ちたことないよ。

この子はもちろん、桐生が岡動物園生まれで、この子にとっての世界は
クモザル舎がすべて。でも、お母さんや兄弟にとても可愛がられていて、
狭い世界ながらも、これからもきっと楽しい日々を過ごすことができる
でしょう。

Kiryugaoka_d31_0859
また会いにきてね!次は、きっと兄ちゃんと一緒に飛び回っているよ。

桐生が岡動物園には、なんと水族館もあります。

Kiryugaoka_r0012984
一軒家のような水族館です。

小さな小さな水族館でしたが、キリンやゾウなどの人気動物たちに加え、
こうした水族館まで併設しているとは…市民に少しでも多くの動物たちに
接する機会を持ってもらい、親しみをおぼえて欲しいという動物園の
願いが強く感じられます。

Kiryugaoka_r0012973
ご来園の際には、水族館にも是非お立ち寄りくださいませ
(アフリカンロックモニター オオトカゲの仲間)

桐生が岡動物園は、とても小さな動物園でしたが、私は結局開園から
閉園に近い時間まで、時間の許す限りを園内で過ごしていました。

小さな動物園には、大規模な動物園とは違った魅力があります。

資金が豊かな大規模動物園とは異なり、小規模な動物園は動物たちを
維持していくのが精一杯で、施設を新しくしたり、新たな動物を入れる
余裕がない所が多いのが現状ですが、「市民に近い動物園」を目指して
手作りの工夫をこらしている所も多いものです。

それらの工夫が、私たちと動物たちとの距離を近くしてくれています。
そして、何よりも「心温まる動物園」になっています。

これからも、ときどきそんな「小さな動物園」をご紹介していこうと
思っています。皆さんも、ぜひ「近所の小さな動物園」にも足を運んで
いただき、大規模な動物園にはない魅力をたくさん感じてみて下さい

Kiryugaoka_d31_0803
また来いよ~!いつでも待ってるからね (アライグマ)

【桐生が岡動物園のミニ情報】
入園料・駐車場ともに無料の、まさに「市民動物園」です。
遊園地が隣接しているので、動物園を見たあとに遊園地で遊ぶのも
良いと思います。

駐車場がある側が北口で、園内を通り抜けると南口があります。
園内は小さいため、お弁当などを広げて食べる場所はありませんが、
南口には広い公園があり、そこでお弁当を食べることができます。

園内に売店や食堂、自動販売機はありません。
北口と南口に小さなお店があるので、そこで飲み物を買うことは可能。
隣接している遊園地入口にも、飲料の自動販売機があります。

営業時間、アクセスなどの詳しい情報はコチラへ。

kiryugaoka

|

« サバンナの風に聴く(12) 草食動物の共存(2) | トップページ | サバンナの風に聴く(13) 草食動物の共存(3) »

どうぶつえん」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/547433/48921332

この記事へのトラックバック一覧です: 小さな動物園から(1) 桐生が岡動物園:

« サバンナの風に聴く(12) 草食動物の共存(2) | トップページ | サバンナの風に聴く(13) 草食動物の共存(3) »