« 東北の動物園(3) 秋田市大森山動物園 | トップページ | 東北の動物園(番外編) 山寺と、ひまわり畑と冷麺と…(2) »

2010年8月18日 (水)

東北の動物園(番外編) 山寺と、ひまわり畑と冷麺と(1)

3回シリーズで東北地方の動物園の動物たちをご紹介した「東北の動物園」
シリーズでしたが。今回はその番外編です。

今回、東北地方の動物園巡りでは、仙台市八木山動物園盛岡市動物公園
秋田市大森山動物園を回ったわけですが、その移動途中では「せっかく
東北を回るのだから」ということで、少し観光もしてみました。そして、
美味しいものも探して食べてみました。

今回の「番外編」では、そんな「旅の報告」をしたいと思います。
動物の話が中心のブログ「ポレポレで行こう!」なのに、今回は動物写真、
動物のお話はありませんが…お付き合いください。

今回の番外編は、立石寺のご紹介です。

【1、立石寺】
仙台から盛岡へ移動する途中、回り道をして山形県の立石寺(りっしゃくじ)
に立ち寄ってみました。このお寺、「立石寺」というよりも「山寺」という
名前の方がお馴染みかもしれません。

D31_1603
立石寺の入り口にあたる駅名も「山寺」です。

立石寺は正式には「宝珠山阿所川院立石寺」という名称。「山寺」の名は
通称で、その名の通り、小さいながらも急峻な山全体がお寺になっています。

Tohoku_r0013175
山のかなり奥深くまでお堂があります。

これだけ山奥まであるワケですから、境内を巡るには山を登っていくことに
なるワケで…事前にガイドブックで調べたところ「1,015段の階段」とあり、
そのスケール感への期待(?)が否応なしに高まります。

Tohoku_r0013164
立石寺の本堂への入り口。ここから立石寺に入ります。

到着したのは朝7時。山奥の爽やかな朝…と思いきや、朝から真夏の太陽が
強烈に照りつけ、とても暑い朝となりました。

山門に続くお店もまだ開店しておらず、観光客もほとんど歩いていない中を、
降るような蝉しぐれを聞きながら階段を(いきなり長い!)登っていくと…

D31_1606
立石寺本堂。中に1200年以上消えることなく灯っている法灯があるとか。

静かな夏の空気の中に、堂々とした立石寺本堂が現れます。しかし、ここは
まだ山寺の「山」にも入っていない場所。

さて「山」への入り口はどこなんだろう?と、静かな境内を歩いていくと…

Tohoku_r0013171
なにやら、旅人の像が…どこか、教科書で見たことあるような??

いかにも、この像は松尾芭蕉です。

松尾芭蕉が『奥の細道』の途中で立ち寄り、

閑けさや岩にしみいる蝉の声

あまりに有名なこの句を詠んだのが、ここ立石寺なのだとか。

この句は、旅の途中のどこかの河原で、芭蕉が腰をおろして休んでいるときに
詠んだものだ、と、子供の頃から今のいままで私は勝手に思い込んでました。
詠まれたのは河原ではなく、ここ立石寺だったのですね。(勉強になります)

なるほどー、と関心しながら芭蕉の像を眺めていたら、その隣にももう1人
腰掛けている人の像が…

Tohoku_r0013172
奥にいるもう一人は、いったい誰?

もう一人は、芭蕉の旅に同行していた「河合曽良(かわいそら)」でした。

Tohoku_r0013173_2
曽良は芭蕉の優れた弟子10人(蕉門十哲)の一人です。

芭蕉だけでなく、こうして同行者であった曽良の像まであるところを見ると、
『奥の細道』が曽良の存在なくして成し遂げられなかった紀行であることが
伺われます。

…と、芭蕉たちの像を通りすぎていくと、ありました!「山」の入り口が!

Tohoku_r0013174
ここが山寺の「山」への入り口、その名も「山門」です。

実は…1,015段の階段、というのはここからの話。本堂に至る数十段の階段は
カウントに入っていません。ここで入山料300円を納め、いよいよ立石寺の
中枢部へ「登って」いきます。

予想はしていたものの、とにかく階段の連続です。

Tohoku_r0013180_2 
ゆっくりと階段を、一歩一歩登っていきます。

登り始めて間もなく、まだ息が切れる前に「姥堂」というお堂が現れます。

Tohoku_r0013182_2
姥堂は、小さな小さなお堂です。

傍に立つ説明の看板を読んでみると…
この姥堂を境に下が「地獄」で、上が「極楽」。つまり、ここが浄土口で、
ここから先の石段を一段一段登ることによって、煩悩や汚れを消滅させ、
「明るく正しい人間に」(看板の表記より)なるのだそうです。

明るく正しい人間…何とも健康的な表現ですが、確かにこの石段を上がって
いけば、汗とともに煩悩は流れ落ち、心身ともに健康になりそうです。

さて、さらに歩き続けることにしましょう。

Tohoku_r0013183_2 
階段が続きます。

Tohoku_r0013185
さらに階段が続きます。

Tohoku_r0013191
まだまだ階段が続きます。

昼なお暗い、深い森の中をひたすら登っていきます。頭上からは蝉の声が降る
ように聞こえてきます。芭蕉がここで「閑けさや…」と詠んだのも納得です。
そして、かつて芭蕉もこの森で、この階段をゼイゼイと登りながら、この音を
聞いていたのか…と思うと、芭蕉と同じ気持ちになれた気がします。

…などと感慨に耽っている余裕も、だんだん無くなってきた頃。

Tohoku_r0013193
階段の上に、立派な構えの門が…

ここは仁王門。左右に仁王様が立っていて「邪心のある者は通さないぞ!」と
構えている…というのは、他のお寺の門でもあることですが、この仁王門には
閻魔さまがいて、通る人の過去の行いを瞬時に記録してしまうのだとか。

実際、この仁王門の中をのぞいてみたら、閻魔さまとともに「書記」と思しき
人たちが筆と帳面を持って座っていました。

私の行いも記録されるのか…子供の頃は、他人の家の柿を無断でもぎ取ったり、
住んでいたマンションでピンポンダッシュ(わかります?)10連続をやったり、
イロイロ悪いこともしたからなぁ。

でも、ここまで登ってきたからには、仁王門を通らないワケにはいきません。
「閻魔さま、ごめんなさい!」と謝りつつ、仁王門を通過していきました。

仁王門を通過すると、山寺の頂上部まであと半分(!)です。さらに階段を
登り続けると、途中で…

Tohoku_r0013197
今日、いちばん最初の入山者だね。

イヌにも出迎えてもらいました。動物写真を撮る者としては、動物に会うと
心が和むものです。ここまで、山門から30分程度でしょうか。かなり登って
きたのですが、ここでこんなものを発見!

Tohoku_r0013198
こんなところに、郵便ポスト!?

もちろん、ちゃんと機能しています。集荷時間も書いてあります。
ここで投函する人、いるのかなぁ…という疑問以前に、ここまで毎日歩いて
登ってくる郵便屋さんも大変だよなぁ、という思いが先立ちます。

さて、その郵便ポストを過ぎて、もうひと踏ん張り登っていくと…

D31_1626
奥の院と大仏殿がありました。

朝早かったせいか、奥の院も大仏殿も扉が閉ざされていて、中を見ることは
できませんでしたが…ここまでたどり着いた達成感は、何とも言えません。

この奥の院の先にも、さらに道が続いていましたが、その先は「修行の場」
ということで立ち入り禁止になっていました。

D31_1620
仏さまといえば、蓮の花。美しい蓮のつぼみにも出会いました。

山寺の頂上部には奥の院のほかに、国の重要文化財である小さな納経堂を
脇に従えた開山堂があり…

Tohoku_r0013206
納経堂と開山堂。左側の小さなお堂が納経堂。

さらに奥まで進むと、眼下に山寺駅周辺の集落を見おろすことができる、
展望台のような五大堂があります。

Tohoku_r0013211
五大堂からの眺めと吹き抜ける風は、疲れを一気に癒してくれます。

しばらく五大堂で眺めを楽しみながら、爽やかな風に吹かれて涼んだあとは、
山寺を降りていきます。せっかく汗を流して登ってきた道を、一気に降りて
しまうのは、ナンだかもったいない気もするのですが…

でも、麓の山門にふたたび戻ってきた時は、心身ともに軽快になったような
気がします。「明るく正しい人間」になれたのでしょうか…

そんな気持ちで、また動物たちと向き合って写真を撮るのが、ちょっぴり
楽しみになってしまいました。

深山の1,015段の階段。それなりの効果があるようです。ぜひ、チャレンジ
してみてください。

D31_1614

(次回に続く…)

◆東北の動物園シリーズはコチラ
 (1)仙台市八木山動物園
 (2)盛岡市動物公園
 (3)秋田市大森山動物園

【お知らせ!!】
写真がメインの日めくりブログ「一枚の動物写真」を始めました。
ぜひコチラもご覧ください!!

|

« 東北の動物園(3) 秋田市大森山動物園 | トップページ | 東北の動物園(番外編) 山寺と、ひまわり畑と冷麺と…(2) »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/547433/49185659

この記事へのトラックバック一覧です: 東北の動物園(番外編) 山寺と、ひまわり畑と冷麺と(1):

« 東北の動物園(3) 秋田市大森山動物園 | トップページ | 東北の動物園(番外編) 山寺と、ひまわり畑と冷麺と…(2) »